内部被ばくを考える市民研究会

福島第一原発事故後の日本に生きて、川根眞也が日々感じて思うことをつらつらを書いていきます。

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原発新安全基準を作る前に1号機の事故究明が先だ。地震大国日本に安全に原発を動かせる場所はない。

 本日、2月28日、「新安全基準(設計基準)骨子案及び②新安全基準(シビアアクシデント対策)骨子案」に対するパブリック・コメントが締め切られます。原子力規制委員会がこの新安全基準の骨子案を決定し、発表したのが、2013年2月6日(水)。以下がその骨子です。

発電用軽水型原子炉施設に係る新安全基準骨子案について

①新安全基準(設計基準)骨子案
②新安全基準(シビアアクシデント対策)骨子案
③新安全基準(地震・津波)骨子案

 パブリック・コメントの受付期間が2013年2月7日(木)から2月28日(木)までの22日間しかありません。まず、すべての議論の出発点は、東京電力福島第一原子力発電所1号機~4号機の爆発、放射能放出事故の原因究明であるべきです。しかし2012年3月、1号機は地震によって非常用復水器(IC)の配管が破断し、冷却水がなくなっていたのではないか、という疑問についての、国会事故調査委員会の調査活動を東京電力は妨害しており、はっきりさせるべき、地震による配管破断が究明されていません。
 
 東電は「1号機原子炉建屋には今はカバーがかかっているので建屋内は光が差さず、照明もないので、パニックを起こしかねないほど真っ暗で、大物搬入口のような開口部から転落する恐れもあるが、東京電力は現場作業者の余分な被曝を避けたいので調査には同行できない」(以上、田中三彦氏の「東京電力の虚偽説明による福島第一原子力発電所1号機の事故調査妨害について」2013年2月7日)と説明し、国家事故調査委員会は1号機の非常用復水器(IC)の配管破断の調査を断念しています。しかし、「東京電力が昨年8月8日と10月24日に公開した1号機原子炉建屋オペレーティングフロアの状況説明に関する報告書や画像を見ると、1号機原子炉建屋のカバーは外からの光りを通しており、私たちが予定していた現場調査に関して、明るさの点では支障がなかったことがわかりました。東電が説明に使っていたビデオ映像は建屋カバーが設置する前の撮影ではなく、撮影後のものだと分かりました。東電は『今は建屋カバーがかかっていて真っ暗』『照明もない』と述べ、現場が『今は真っ暗』であるとの説明は完全な虚偽であり、重大な調査妨害であると判断するに至りました。配管破損を示唆する特定の現場状況の隠蔽を測った疑いすらあります。」(田中三彦氏、同文書)

 東京電力福島第一原子力発電所が地震によって、あれほどの事故を引き起こしたのだとしたら、この新安全基準で原発の安全性は保障されないことは明白です。地震大国日本に原発を作ってよい場所などありません。すでにパブリック・コメントの受け付けが終了している、原子力災害防災指針もまったく意味をなしません。

 新安全基準の策定の前に、東京電力福島第一原子力発電所の1号機の非常用復水器(IC)の配管が地震で破断したのかどうかの事実の究明を行い、国民と世界の前に明らかにするべきです。すべての原発の安全基準はこの事故原因の究明なくして成り立ちえません。

 拙速で、事故原因を無視しした、新安全基準の策定を直ちに中止し、東京電力福島第一原子力発電所の1号機の非常用復水器(IC)の配管が地震で破断したのかどうかの事実の究明を求めます。

                         2013年2月28日 内部被ばくを考える市民研究会
                                          川根 眞也
※ ただいま、パブリック・コメントに上記内容を送りました。

「発電用軽水型原子炉施設に係る新安全基準骨子案」に対するご意見募集について

FAXの宛先は

「新安全基準(設計基準)骨子案及び②新安全基準(シビアアクシデント対策)骨子案」へは
住 所:〒106-8450
東京都港区六本木1-9-9 六本木ファーストビル
原子力規制庁 技術基盤課 宛て
FAX:03-5114-2177

「新安全基準(地震・津波)骨子案」へは
住 所:〒106-8450
東京都港区六本木1-9-9 六本木ファーストビル
原子力規制庁 安全規制管理官(地震・津波安全対策担当)付 宛て
FAX:03-5114-2182



  1. 2013/02/28(木) 22:06:50|
  2. 放射能
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今日の雪には触れてはいけない

 東京埼玉では今年初めての雨。今日の雨には当たってはいけません。2号機の2つの温度計が急上昇していました。圧力容器下部の温度計69K1は1月8日を180℃越えています。野田首相が2011年12月16日に福島第一原子力発電所の「事故収束」宣言を出しましたが、その理由の一つが「原子炉圧力容器の下部が100℃以下」でした。この69K1という温度計は圧力容器の下部にあり、これが180℃ということは「事故収束」宣言の撤回を意味します。

 東電は2012年1月7日この温度計と69K3は故障と発表しました。下記
福島第一原子力発電所第1号機、第2号機及び第3号機の原子炉内温度計並びに原子炉格納容器内温度計の信頼性評価について
3ページ

 果たして、温度計が壊れたのか?それとも2号機圧力容器下部で再臨界が起きているのか?もしくはその両方か?

 2号機の圧力容器温度計69K1、圧力容器シール下温度計114R#2、格納容器内放射線量(S/C)Bの推移を2012年12月16日から1月13日までの変化をグラフ化しました。これは東京電力のホームページの「福島第一・第二原子力発電所の状況」→「福島第一原子力発電所の現状」→「プラメントパラメータ(原子炉格納容器)の水位・圧力・温度」→「6時間毎のデータ(CVS)2号機」から作成したものです。
2号機 温度計69K1 114R#2 および格納容器放射線量(S/C)B 20130114


 また、2013年1月8日午前9時41分ごろ、東京電力福島第一原子力発電所2号機と3号機の間から、黒煙を伴う爆発が起きたようです。

youtube動画 2013.01.07_09.40--10.40(TBS_JNN) TBS JNN福島第一原発情報カメラ(LIVE)の記録

 友人も今日の東京の空間放射線量が急激に上昇していることを教えてくれました。この頃には雨は雪に変わっていました。

東京都空間線量率グラフ 2013年1月14日

 1月4日からの東京都の各地での空間放射線量(1時間ごと平均値)をグラフ化しました。単位はマイクログレイ/時ですが、これはマイクロシーベルトとほぼ同じです。東京都健康安全研究センターの大気中の放射線量の1時間ごとのデータをグラフ化したものです。

東京都 各地の大気中の空間放射線量

 今、越谷市のお母さんから連絡がありました。いつも、0.10マイクロシーベルト/時の場所が、雪の5cm上で0.20マイクロシーベルト/時、1m上で0.15マイクロシーベルト/時。(2013年1月14日 14:30pm Radex)2度目測定しても、雪の5cm上で0.190マイクロシーベルト/時、1m上で0.15マイクロシーベルト/時。(2013年1月14日 16:45pm Radex)

福島県が福島市で測定している「定時降下物環境放射能測定」でも、1月7日に24時間で放射性セシウムの降下物が60.5ベクレル/m2計測されています。これは昨年12月27日以来の高い数値です。また、1月10日に12.83ベクレル/m2、1月11日に14.29ベクレル/m2計測されています。

福島県 定時降下物環境放射能測定値 2013年1月14日

2012年12月 福島県 定時降下物環境放射能測定値

 また、さいたま市中央区のお母さんからも連絡がありました。雪の5cm上で0.20マイクロシーベルト/時。(2013年1月14日 16:00pm Radex1503)普段は0.07マイクロシーベルト/時の場所です。

 この雪は相当放射能汚染されている可能性があります。特にシンチレーション式カウンターではなく、ベータ線にも反応するガイガーをお持ちの方は情報をお寄せ下さい。いつもは○○マイクロシーベルト/時なのに、雪の上5cmだと△△、1m上だと□□という風に。計測に使った計器の名前も教えて下さい。

 もし、東京、埼玉などの雪の上で同じようなことが起きている場合、この雪は危険です。ガンマ線だけではなく、ベータ線を出す核種が含まれている危険性があります。口内炎が起きたり、まぶたが腫れる可能性もあります。皮膚に触れたり、口に入れたりしないように、十分注意して下さい。学校へのなんらかの要望をする必要があります。

 内部被ばくの仕組みについて、以下の資料をご覧下さい。

内部被曝のメカニズム 放射性物質はどこから体内に入るのか?

<追伸>「原発はいますぐ廃止せよ」さんから、上記のグラフ「東京都 大気中の放射線量 2013年1月4日から1月14日」の縦軸めもりの間違いを指摘していただきました。データ処理の際に誤ったグラフにしてしまったようです。お詫びします。訂正し、1月14日15時までだったデータを22時まで付け加えました。22:42pm。

 それでまた発見しました。地面の放射線量を雪と雨が遮蔽する効果があるためでしょうか。雨、雪が降る以前よりも、東京都各地の空間放射線量が下がっています。

 この時点で雪の上5cmと1mの上の空間放射線量を測定した場合、いつも同じ空間線量に下がっている可能性があります。もしそうならば、さきほどの高かった空間線量は空気が原因であった可能性もあります。放射能プルームです。川根は、自宅で外の雪をビニール袋に入れて溶かし(お風呂に入れた)、2Lのペットボトルに入れ、室内での空間線量0.08~0.14マイクロシーベルト/時の場所で、線量計Radex1503の前にペットボトルを置いたとき、置かなかったとき、と30分くらい何度も計測しましたが、ペットボトルのせいで空間線量が上がることはありませんでした。ガイガーで分かるほどの放射性物質はこの雪には入っていないのではないか、と推測されます。

 東京都産業労働局が世田谷区深沢で採取した大気中の放射性物質の核種分析をしています。そのデータでは以下のように、2013年1月9日セシウム137が空気1m3中に0.0001ベクレル検出されています。セシウム134は検出限界以下だったせいか、検出されていません。(検出限界0.0001ベクレル/m3)

都内における大気浮遊塵中の核反応生成物の測定結果について 2013年1月11日公表


 これは極めて微量とは言えますが、何と昨年10月もすべてND(不検出)、11月もすべてND、12月もすべてND。今年1月1日~11日まで検出されたのが、1月9日だけです。ちなみに、一番最近の過去検出されたのは、2012年9月29日までさかのぼります。この日は空気1m3あたりセシウム134が0.0003ベクレル、セシウム137が0.0003ベクレル検出されています。

都内における大気浮遊塵中の核反応生成物の測定結果について 平成24年9月1日~29日計測分

 この雪にはおそらく0.001か、0.01ベクレル/kgのオーダーでは放射性セシウムが入っている可能性があります。しかし、この数値では雪を溶かして、1Lくらいの水にしてもゲルマニウム半導体検出器を使っても検出されない可能性があります。方法はただ一つ濃縮をかけることです。文科省の水道水のデータも3ヶ月分の水道水90Lくらいを1Lに濃縮し(水分を蒸発させる)、測定した結果の数値を90で割るという方法で微量な放射性物質の濃度を測定しています。

 この雪の放射性物質の濃度を測定するには100Lくらいの雪を溶かした水を1Lくらいに濃縮をかけ、NaIシンチレーション式でバックグランドが数cpmの環境で48時間くらいかければ、測定できるかもしれません。

 文科省が3ヶ月かけて測定している水道水中の放射性セシウムの分析結果はこちら。

水道水はどれくらい放射能汚染されているか?
  1. 2013/01/14(月) 17:23:52|
  2. 放射能
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日本を変える~原発のない地球を作るために日本から~

 明日12月16日は日本の政治史に残る総選挙になるでしょう。そうでなければ、日本は破滅かもしれません。明治維新を超える、市民の意識改革が必要です。国のあり方を「お上」が決めるのか?民衆の意思によって政治のあり方を変えるのか?2つの岐路のどちらを進むのか?それを決める選挙です。

 欧州放射線リスク委員会(ECRR)の科学幹事クリス・バズビーは、「日本人が社会のシステムを無批判に信じていることは、ある意味、放射能と同じように危険」(講談社『隠ぺいされた「放射能」の恐怖』 2012年7月25日刊)と書いています。バズビーはさらにこう言います。「政府の言うことなど信用するべきではない」、と。「こと放射能に関しては。」

 東電の再建計画が11月7日に発表されました。損害賠償と廃炉にかかる費用が10兆円を超えると。その額を東電自身が負担したら、会社が成り立たなくなるから、国が出せと。日本の国家予算(一般会計)は90兆円です。その9分の1を東電のために支出しろ、と東電自身が言っているのです。これはおかしいです。経団連、経済同友会の過去の幹部たちは年間数億円にのぼる退職金等の手当てを貰っています。彼らの財産を没収すれば、10兆円などすぐに作れます。彼らこそ、日本にアメリカ(ゼネラル・エレトリック社)から原発を輸入し、日本全国に原発を54基も作った張本人です。そして、濡れ手に粟のもうけを得てきました。彼らと歴代政権が断罪されるべきときです。

 アーニー・ガンダーセン氏は、昨年から東京第一原発事故の損害賠償と事故処理、除染費用だけで20兆円を越えるだろうと言ってきました。やっと、報道がその数字に近いことを書き始めたと思います。日本の国家予算は一般会計(約90兆円)だけではありません。特別会計が約110兆円あります。2つ合わせて200兆円です。まさにこの10分の1が原発事故の後始末のために使われようとしているのです。年収400万円の家庭で、事故を起こしたため40万円の支出しなくてはいけない、という状況は痛くないですか?それも事故だけの処理です。通常運転していても出てくる、使用済み核燃料という、高濃度の放射性廃棄物の管理は今後10万年もかかると言われています。私は100万年かかるのではないか、と思います。その費用はこの20兆円には入っていません。

 どこのどいつが、「原発再稼働なくして、日本の経済は成り立たない」とか「原発の輸出が日本の原子力技術を支える」とか、言っているのでしょう。余りにも楽観的過ぎます。もはや「想定外」は許されません。どこの活断層が動きかもしれない、この地震の活動期にあって、安全な原発などどこにもないはずです。福島での原発事故の2度目は確実に日本の経済的破綻を招きます。ベラルーシは国家予算の3割を事故処理と除染、賠償に使っていると言います。誰が日本の国家予算の3割も無駄遣いしてもいいと思うのでしょう。12党あるうち、2党か3党は原発再稼働と原発新設、原発輸出に賛成です。ありえません。

 明日は総選挙です。東京都知事選もあります。キャスティング・ボードを握っているのは、今まで投票に行かなかった、20代~50代です。その数は40%ととも言われています。

 どこの党に入れたらいいのか、分からない方。それでいいんです。ぎりぎりまで悩みましょう。投票できる時間は午前7時から午後8時までです。(都道府県各市町村によって異なる場合があります。必ず締め切りの時間をご確認下さい。)ですから、午後8時直前の選挙速報で、誰が当選確実か確認しましょう。あえて、第2位の立候補者に入れましょう。

 当然、自分の押す人が1位で「当選確実」だったら、その人に投票すればいいのです。

 しかし、各紙の報道の通り、「当選確実」なのは、名前を言ってはいけない「あの人」です。「あの人」に政権を持たせたら、日本の原発はどんどん再稼働されるだろうし、新しく原発も作られてしまいます。大間原発の敷地内の活断層も「なかったこと」になる可能性もあります。原発輸出によって、東芝、三菱、日立をもうけさせようとするでしょう。東北、関東圏の内部被ばくは進み、自主避難の費用は個人持ちという、差別的構造がどんどん固められるだけです。

 あえて言います。ぎりぎりまで投票しない。ぎりぎりで「あの人」が当選するくらいなら、あえて、「裏切られたあの人」にも投票する。ともかく2位候補を勝たせることです。たとえ、2位候補が惜しくも「あの人」に敗れたとしても、「あの人」が簡単に勝てなかったこと。支持政党なしの民が最後の最後で選んだのは「あの人たち」の党でなかった、ということが大事です。

 投票所前でぎりぎりまでだべリングするのもいいでしょう。みんなで各党のマニュフェスト、政策要綱、選挙公約、重点政策2012、アジェンダ、改革ビジョンを持ち寄って、「あーでもない、こーでもない」と話すのはどうでしょう。ぎりぎりまで投票行動を止めておき、投票終了時間ぎりぎりに投票するのが、政治を変えるために必要なことだと思います。

 40%の前回投票に行かなかった人が投票にいくことがとても大事です。そして、「あの人」を当選させるよりは、2位で追いかけいる候補者に投票するも大事です。

 日本の政治を変える。原発のない地球のために。明日の投票行動をもう一度考えてみましょう。
  1. 2012/12/15(土) 23:22:09|
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声明 高汚染地帯から子ども、妊婦を始め住民を避難させよ

声明 高汚染地帯から子ども、妊婦を始め住民を避難させよ

2012年11月11日
内部被ばくを考える市民研究会
http://www.radiationexposuresociety.com/
                           この声明への賛同者を募集中です。
                           賛同される方は以下にメールを下さい
                           kawane@radiationexposuresociety.com

年間外部被ばく1ミリシーベルト(空間線量率0.23マイクロシーベルト/時)を越える地域から、子ども、妊婦を始めすべての住民の避難を
年間外部被ばく0.3ミリシーベルト(空間線量率0.10マイクロシーベルト/時)を越える地域からの自主避難の権利の確立を
5年間で100ミリシーベルトを越える被ばくをした原発労働者の生涯年金の支給を
脱原発法基本法案を採択し、2030年代と言わず、直ちに国内のすべての原発を廃炉に。
核燃料サイクルの施設・工場の即時運転停止・廃止を。使用済み核燃料の直接処分と最終処分場の設置を。



 東京電力福島第一原発1号機が爆発する直前の、2011年3月12日午後3時に双葉町上羽鳥のモニタリングポストで1590マイクロシーベルト/時の空間線量が観測されていたことを福島県、東京電力が公表した。事故から1年6カ月もたった、2012年9月21日にである。当時、上羽鳥地区には子どもや妊婦を含め、20人の町民が避難できずにいたことが確認されている。
 事故当時の付近住民の外部被ばく、内部被ばくの推定値は未だに公表されていない。それでありながら、福島県民健康調査検討委員会は、原発労働者を除く住民の外部被ばくは最高値が23ミリシーベルトであり、94.6%が5ミリシーベルト未満と公表している。まったく根拠がない。
そもそも、県民健康調査の問診票は本年3月31日段階で21.9%しか回収されていない。福島県ですでに小児甲状腺がんの患者が1名出たことについて、検討委員会の鈴木真一福島医大教授は「内部被ばくのあったチェルノブイリ事故でさえ甲状腺がんは発生まで最短で4年。本県では広島や長崎のような高い外部被ばくも起きていない。事故後1年半しか経過していない本県では、放射線の影響とは考えられない」と東京電力福島第一原発事故の影響を否定した。
 福島県民健康調査検討委員会は、事前に秘密会議を開き、①この小児甲状腺がんが原発事故の影響とは考えられない、②ホールボディーカウンターだけでなく尿検査を実施することはゲルマニウム半導体検出器の利用がひっ迫しているので無理がある、③SPEEDIの有用性について質疑に終始しないことを打ち合わせていた。検討委員会の議事はその通りに進められ、結論が出された。SPEEDIについては、委員は誰1人質問しなかった。
 福島県民の健康を守るための委員会なのか、原子力産業の利益を守るための委員会なのか、福島県はそのどちらなのかをはっきりさせる必要がある。
 原発労働者についても昨年3月に高濃度の放射能汚水を浴びた労働者が3人ではなく、もう1人いたことが11月2日になって東京電力が明らかにした。線量計の警報音を無視して作業をさせ、180ミリシーベルト前後被ばくした者が3名、56ミリシーベルト被ばくした者が1名だったという。労災認定制度では、原発で働いて白血病になったときに被ばくが原因が判断する基準は、就業中の被ばくが1年間あたり5ミリシーベルトを越えたかどうかである。東電がどんなに「健康に問題はない線量だ」と強弁しようとも、もしこの労働者が白血病を発症した場合、言い逃れはできない。
 福島県のかなりの住民が年間外部被ばく2ミリシーベルト以上の地域で生活をしている。5ミリシーベルト以上の地域も多くある。政府、福島県は100ミリシーベルトまでは健康に影響がないと主張しているが、そもそも原発事故当初の初期被ばくについての正しい推定は行われていない。2ミリシーベルトの地域に産まれた赤ん坊は50歳で100ミリシーベルトを越えることになるのだが、これについて、政府、福島県はどのように説明するのか。5ミリシーベルトなら20歳で100ミリシーベルトを越えることになる。
 福島県の現地からは、若い人の心筋梗塞や白内障、子どもの皮膚疾患やアレルギー症状の出現や悪化、長期化が起きていると伝えられている。そうでありながら、3.11前の生活に戻すため、子ども参加型の駅伝大会・マラソン大会、全国ラーメン祭、ビール祭り、秋の神輿祭など数々のイベントが行われている。今年、町内運動会も再開され、0.25マイクロシーベルト/時の場所で、障害物競走も行われて、子どもも大人も砂まみれになったという。この夏、各学校でプールも再開された。福島県立長沼高校の屋外プールでは、最高値の放射性セシウム合計7.0ベクレル/Lが計測されたにもかかわらずである。
 チェルノブイリ事故後、次々と住民が病に倒れたために廃村になったベラルーシ共和国の村の空間線量は0.3~0.4マイクロシーベルト/時である。セミパラチンスクの核実験場周辺で住民が健康被害に苦しんでいるが、その場所の空間線量は0.3マイクロシーベルト/時である。0.3は人間が住むべき放射線量ではない。
 政府は年間外部被ばく1ミリシーベルト以下にするため、空間線量で0.23マイクロシーベルト/時以上を除染するという。しかし、この0.23は異常な数値である。これまで18歳未満立ち入り禁止だった、放射線管理区域は4万ベクレル/m2。この場所で放射能に汚染されたものは、放射線管理区域からは持ち出してはならない。原子力委員会資料によれば、0.13マイクロシーベルト/時の空間線量での土地汚染は3.7万ベクレル/m2に相当するという。0.15あれば4万ベクレル/m2に相当する可能性があり、政府の除染基準そのものが放射線管理区域に関する法律に違反する。
 高放射能汚染地帯に住む、子ども、妊婦を始めすべての住民をただちに避難させることを訴える。チェルノブイリ事故では、事故後5年目から循環器系疾患、呼吸器系疾患、骨格筋疾患、消化器疾患、皮膚結合繊疾患、内分泌疾患、神経疾患、精神疾患など、あらゆる病気が爆発的に増えた。健康を害する前に住民を避難させるべきである。チェルノブイリを繰り返してはならない。
 それは福島県だけではない。空間線量0.23マイクロシーベルト/時を越える、宮城県や岩手県、山形県、栃木県、群馬県、茨城県、千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県など高濃度に汚染された地域の住民を避難させることを求める。
 そして、年間外部被ばく0.3ミリシーベルトを越える地域の住民の自主避難を国家補償において実施するべきである。(ドイツ放射線防御令第47条では住民1人あたりの年間被ばく線量の上限は0.3ミリシーベルトである。)これは自然放射線が0.04マイクロシーベルト/時である地域では、0.097マイクロシーベルト/時=0.10マイクロシーベルト/時である。空間線量で0.10マイクロシーベルト/時を越える地域での住民の自主避難の権利を国家補償において行うことを求める。
 また、原発労働者が被ばく線量5年間で100ミリシーベルトを越える被ばくをした場合、生涯年金を国の責任において出すべきである。今後も50年あるいは100年にわたり、原発事故の収束作業が求められており、何100万人の労働者の被ばくが必要となっている。労働者が自らの命を切り売りして、事故処理にあたっているとき、正当な命の対価を政府は支払うべきである。

以下を日本政府に要求します。

1. 年間外部被ばく1ミリシーベルト(空間線量率0.23マイクロシーベルト/時)を越える地域から、子ども、妊婦を始めすべての住民を避難させること。
2. 年間外部被ばく0.3ミリシーベルト(空間線量率0.10マイクロシーベルト/時)を越える地域からの自主避難の権利を国家補償において行うこと。その移住先の居住、就労、就学を国家補償において行うこと。
3. 5年間で100ミリシーベルトを越える被ばくをした原発労働者の生涯年金の支給を国の責任において行うこと。
4. 脱原発法基本法案を採択すること。2030年代と言わず、直ちに日本国内のすべての原発を廃炉にすること。同時に核燃料サイクル施設―東海村リサイクル機器試験施設、東海再処理施設、六ヶ所再処理工場、六ヶ所プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料工場、高速増殖炉常陽、もんじゅ-の運転停止を停止し、廃止すること。使用済み核燃料の直接処分を決定し、最終処分場を設置すること。

この声明への賛同人を募集しています。内部被ばくを考える市民研究会のホームページで紹介させていただきます。

① お名前
② 住所(都道府県、市町村名まで)
を書いて「声明 高汚染地帯から子ども、妊婦を始め住民を避難させよ に賛同します」というメールをお送り下さい。
 
 賛同される方は下記にメールを下さい。
kawane@radiationexposuresociety.com

賛同者 
川根眞也(埼玉県川口市)        中野和成(高知県高知市)     石風呂剛(東京都東久留米市)
石川文恵(埼玉県さいたま市)      中野千登勢(高知県高知市)    巴 美樹(神奈川県横浜市)
石岡香苗(埼玉県入間市)        岩本勝治(大阪府大阪市)     渡辺美緒(山口県下松市)
石下かなえ(神奈川県秦野市)      原田芳郎(山口県柳井市)     けいとうさぎ
桂紀子(埼玉県さいたま市)       園田くるみ(兵庫県篠山市)   (http://www.keitousagi.com/)

菊池直子(岡山県岡山市)        佐々木耕(兵庫県神戸市)    小宮真実子(熊本県熊本市)
伊藤圭一郎(埼玉県入間市)       菊地文(東京都八王子市)    佐藤みゆき(東京都足立区)
河野重隆(大阪府大阪市)        橋本進(東京都足立区)      久喜緑(神奈川県藤沢市)   
柴山桃子(京都府京都市)        橋本亜紀(東京都足立区)     橋本秀一(東京都足立区) 
佐藤麻由子(埼玉県和光市)       山田良(教京都北区)        

村上東(秋田県秋田市)         菊池知江(東京都中野区)    笠倉駒子(神奈川県藤沢市)
藤井努(埼玉県さいたま市)       田中義也(青森県青森市)    戸谷哲朗(長野県上田市)
渡部健(山形県米沢市)         津田貢(長崎県西海市)     森園かずえ(福島県郡山市)
大海絵里佳(神奈川県鎌倉市)      大矢道子(埼玉県新座市)    山田耕衆(埼玉県東松山市)
斎藤紀代美(埼玉県さいたま市)     比嘉功(福岡県福岡市)     

小林敦子(埼玉県飯能市)        景山茂樹(大阪府東大阪市)   山田耕作(京都府宇治市)
市川元美(東京都豊島区)        山本智映(島根県松江市)    吉村健次(山口県岩国市)
河淵まみこ(埼玉県さいたま市)     秋田賢司(大阪府岸和田市)   直井宏樹(埼玉県越谷市)
藤井千賀子(埼玉県新座市)       高橋美帆(京都府京都市)    仲山哲男(山口県光市)
八木下奈美(神奈川県川崎市)      斉藤由美(米国ロサンジェルス) 大野弘恵(山口県防府市)  

類家将孝(東京都目黒区)        渡辺由美子(神奈川県川崎市)  高橋伸明(和歌山県和歌山市)
田中洌(埼玉県入間市)         小林理恵(埼玉県春日部市)   高橋泉(和歌山県和歌山市) 
山本智子(埼玉県春日部市)       成本 彩(大分県中津市)    大和田恵理(埼玉県入間市)
塩崎雅一(埼玉県三郷市)        石下 直子(神奈川県横浜市)  阿久津ゆかり(埼玉県さいたま市)   
大島建男(宮城県仙台市)        野呂美加(北海道北見市)    岸田栄美(東京都八丈島八丈町)       

小林和博(埼玉県春日部市)       三井裕司(東京都足立区)    小林洋子(米国カリフォルニア州)    
功能大輔(韓国ソウル在住)       平野正美(埼玉県さいたま市)  和知勝彦(栃木県宇都宮市) 
大村和子(東京都調布市)        松岡ひとみ(東京都小平市)   大谷雅人(神奈川県大和市)
小川久美子(東京都足立区)       吉田孝男(埼玉県朝霞市)    江田ひろこ(栃木県下都賀郡野木町)
澤登舞(長崎県)

鈴木ヒデヨ(東京都調布市)       後藤素子(千葉県流山市)    高田敏子(栃木県小山市)
馬渡雪子(東京都)            依田 明(東京都中野区)     池西勝利(神奈川県横須賀市)
紺野茂樹(東京都渋谷区)        千代知洋(愛知県名古屋市)    山本弥枝(東京都練馬区)
辻貞子(埼玉県)               工藤幸枝(埼玉県鶴ヶ島市)    阿部照義(神奈川県横浜市)
加藤泰子(岡山県岡山市)        ピートレ・亜希子(米国・ロスアンジェルス) 窪田和夫(大阪府八尾市)

佐藤弓子(東京都武蔵野市)       柴田由紀(岡山県岡山市)    バラール登志子(フランス パリ市)
榊 誠(埼玉県さいたま市)        小田美智子(千葉県市川市)     
齋藤道子(埼玉県白岡町)        小西憲一(東京都福生市)
島野政友(大阪府松原市)        川口 正暢(静岡県駿東郡長泉町) 
若松 義人(北海道白老郡白老町)     

竹内一博(東京都日野市)        川口京香(静岡県駿東郡長泉町)  
高比良晶代(大阪府堺市)        川口昌美(静岡県駿東郡長泉町)
弓削亮三(ニュージーランド、クリストチャーチ)川口晴美(静岡県駿東郡長泉町)
庄田政江(大阪府大阪市) 名女川太郎(埼玉県所沢市)
広川恵子(神奈川県藤沢市)       水谷明子(神奈川県横浜市) 

山本薫(高知県高知市)           新井忍(埼玉県さいたま市)
高原真由美(兵庫県神戸市)       松本泰輔(アメリカ、ニュージャージー州) 
鹿倉安澄(埼玉県さいたま市)      遠藤恵美子(埼玉県児玉郡上里町)
土井雅生(福岡県福岡市)        川辺幸子(埼玉県桶川市)
古谷利彦(山口県岩国市)        田辺章子(東京都江東区)     その他、賛同者23名
  1. 2012/11/11(日) 12:49:09|
  2. 放射能
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原発事故の責任をただす!福島原発告訴団・関東に参加を!

 福島原発告訴団・関東の告訴人の締め切りが明日10月31日。川根も本日、① 入会申込書 ② 委任状 ③ 陳述書を書き、先ほど投函しました。明日、入会金(1口1000円以上)を振り込みます。
 東京都立産業技術研究センターが2011年3月13日16:00pmから空気中の放射性物質の濃度を測定していました。昨年の3月15日、東京都世田谷区深沢においても、とんでもない空気を私たちは吸っていたことが判明しました。この日の10時~11時の空気1m3中にヨウ素131が241ベクレル、ヨウ素132が281ベクレル、ヨウ素133が30ベクレル含まれていました。放射性セシウムも同空気1m3中にセシウム134が64ベクレル、セシウム136が11ベクレル、セシウム137が60ベクレル含まれていました。
東京都 都内における大気浮遊塵中の核反応生成物の測定結果について 2011年3月15日
『私たちは2011年3月にどんな空気を吸っていたのか?』
 この東京都立産業技術研究センターのデータを見た、小出裕章さんは「バキュームエアサンプラーのフィルターで気体状の粒子を取るには限界がある。実際にはこの数値の6倍のヨウ素があったのではないか」と言われたそうです。
 このデータを紹介したところ、埼玉県のある市の保育園に通わせていたお母さんから連絡がありました。お子さんが2011年3月後半に大量の鼻血を2回出した、ソファカバーに鼻血が溜まってたぷんたぷんする量だった。日に3〜4回の下痢も始まり、トイレに間に合わず脱糞してしまう事もあった、と。5月後半に沖縄に避難したところ、 4日で寛解。(お母さんの下痢症状は8日かかった。喉の不調が治るのには2.3ヶ月かかった)今まで鼻血を出した事のない子だったので驚いた。お母さんも便秘症でしたので、2ヶ月以上お通じがいい事が初めてだった、と。

 その保育園の土壌を2011年5月2日に表土0-1cm採取したものが驚くべきことに、ヨウ素131 1029ベクレル/kg 放射性セシウム合計1297ベクレル/kgでした。表土を3cm除去した後の下の土を2011年5月9日に採取したものが、ヨウ素131 441ベクレル/kg 放射性セシウム合計1103ベクレル/kgでした。

埼玉県B市 C保育園 表土 0-1cm ヨウ素131 1029ベクレル毎kg セシウム合計1297 20110502
埼玉県B市 C保育園 表土 3cm除去後 ヨウ素131 441ベクレル毎kg セシウム合計1103 20110509

 昨年の5月の時点でこれほどまでに汚染されているところが、三郷市など以外にも埼玉県にあったのです。今中哲二さんはこう強調されていました。「放射能汚染マップを一軒ごとに作る必要がある。ここは比較的安全でも一軒隣りがホット・スポットであることがありうる」と。
 そして、現在でも放射性セシウムが1000ベクレル/kgある場所は、昨年の5月初旬の時点でもヨウ素131が1000ベクレル/kgあった可能性がある、ということです。今後の健康被害が出てくる可能性は否定できません。

チェルノブイリ医師協会のアンゲリーナ・ニヤグ博士は、チェルノブイリ原発事故で被ばくした北ウクライナ住民にあらわれた精神、神経、身体の疾患(1987~1992年)の統計データをまとめています。そのデータをグラフ化したものが以下です。

 チェルノブイリ原発事故で被ばくした北ウクライナ住民にあらわれた精神、神経、身体の疾患(1987~1992年) Nyagu

 これを見るとチェルノブイリ事故から5年後から北ウクライナ住民(チェルノブイリ原発はウクライナの北部国境沿いにある)にさまざまな疾患が爆発的に増えていることがわかります。福島県、宮城県南部や岩手県、山形県、栃木県、群馬県、茨城県、千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県など高濃度に汚染された地域では、このように、循環器系疾患、骨格筋疾患、消化器疾患、皮膚結合繊疾患、内分泌疾患、神経疾患、精神疾患などのさまざまな疾患に苦しむ人々が出るのではないでしょうか。

 私は、政府の除染をして20ミリシーベルト以下になったら住民を帰還させるという政策は誤りだと思います。年間1ミリシーベルトを超える場所に人間を住まわせるべきではありません。年間1ミリシーベルトの場所で産まれた子どもは70歳で70ミリシーベルト被ばくすることにもなるのです。  
 年間0.3ミリシーベルトを越える場所に人を住まわせるべきではないと考えます。1ミリシーベルト以下でも移住を希望する人々の権利を認め、居住場所・就職先・就学先等を国家の責任で補償すべきであると考えます。

 締め切りまであと1日。みなさんも、福島原発告訴団・関東の告訴人になりましょう。

☆福島原発告訴団に参加するには?

告訴団への入会は、以下の①~③の3つの手続きが必要です。

* *① 会費(1口1000円以上)を納付する。 *
* *② 入会申込書と委任状、陳述書(任意)を書き、印かんを押す。*
* *③ 上記3点を事務局へ送付する。*

*以上ですべて*です!

福島原発告訴団サイト
http://dainiji-fukusimagenpatsu-kokusodan.blogspot.jp/p/blog-page.html

上記のサイトから、

02 入会案内
03 委任状
04 陳述書(任意なので、出さなくても良い)

の3点をダウンロードし、プリントアウト、署名捺印、捨て印
陳述書を書かなければ、5分でできます。

上記の書類を以下に郵送
〒167-0032 東京都杉並区天沼3-31-35 柏木店舗2階
          福島原発告訴団

会費を別途ゆうちょ銀行口座へ振り込む 
*会費(1口1000円以上)の納入をお願いします。
 (送金先) =郵便振替口座=
  口座記号番号 00190-6-570373
  加入者名 福島原発告訴団・関東
       (フクシマゲンパツコクソダン カントウ)


  1. 2012/10/30(火) 23:22:16|
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