内部被ばくを考える市民研究会

福島第一原発事故後の日本に生きて、川根眞也が日々感じて思うことをつらつらを書いていきます。

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学校給食を変えるために 2011年12月2日記

福島県内のホームセンターで売られているお米の一空袋
放射性セシウムを1日1ベクレル摂取した場合と1日10ベクレル摂取した場合の体内蓄積量
☆学校給食を変えるために 文科省40ベクレル/kg以下を17都県教育委員会に通
知(11月30日)

 文科省はついに11月30日、小中学校の学校給食に含まれる放射性物質を「1キログラ
ムあたり40ベクレル以下」とする安全の目安を定め、東日本の17都県に教育委員会に通
知しました。
 まず、これは一歩前進と言えます。学校給食の食材は国の暫定基準500ベクレル/k
gまではOKという状態で、500ベクレル/kgまでの食材はフリーパスでした。それ
どころか、食材は全品検査をしていないため、7月から大騒ぎになったセシウム汚染牛
肉のように、検査されていたのはほんの一部で、500ベクレル/kgを超え最高4350ベ
クレル/kgのセシウム汚染牛肉が流通していました。横浜市では小学校、中学校の給
食でこの500ベクレル/kg越えの牛肉が使われました。多いところが3回使われた学校
もあります。
 現在、福島市大波地区の新米(玄米)から630ベクレル/kgの新米(玄米)が見つ
かったのを機に大波地区全戸調べたところ、1270ベクレル/kgの新米(玄米)が発見
されています。
 伊達市でも同様に検査を行ったところ、小国地区、月舘月で580ベクレル/kg、最
高1050ベクレル/kgの新米(玄米)が発見されました。
 福島県はこれまでわずかでもセシウム134、137が検出された地域の全稲作農家を対象
に再検査を行うと発表しました(11月30日)。その数なんと2万戸のコメ農家を対象と
します。
 週刊ダイヤモンド9月10日号によれば、福島県内で、栃木県農協等々の農協の検印が
押された米の空き袋(一空袋-いちあきたい)がホームセンターで大量に売られている
といいます。「他県の一空袋がこんなに並んでいるのは見たことが今までないし、売れ
行きもすごい」と書かれています。この記事が8月末の段階で書かれたものです。
 マネーロンダリングならぬ、新米ロンダリングがすでに始まっています。恐らく、大
手スーパーや米屋の一部でセシウム汚染牛肉に匹敵する新米が他県産の古米(22年度米
)となって販売されているはずです。
 もはや、大手スーパーで安心して食品を変える時代は終わりました。文科省は今回17
都県にだけ限り、40ベクレル/kg以下の学校給食にするよう通知を出しましたが、
危険なのはその17都県以外です。その筆頭は沖縄でしょう。関東産の野菜等が大量に
沖縄に流入しています。放射線量は非常に低くとも、食材は関東で売れない野菜ばかり
、沖縄に避難した方々からは「沖縄に避難したのに、外食と学校給食で内部被曝してし
まう」と悲鳴に近い声が届いています。
 学校給食の食材を大手流通業者や各市町村の市場に丸投げするのではなく、良心
的な生産者と1対1の関係を作りあげることが早急に必要です。
 そして、この「40ベクレル/kg以下」とは、チェルノブイリ原発事故の放射線内
部被曝に苦しむ、ベラルーシ、ウクライナの基準とほぼ同じです。ベラルーシの子ども
の食品の規制値37ベクレル/kg、ウクライナの野菜のセシウム137の規制値40
ベクレル/kg。すでに、長野県松本市では、市長の菅野昭氏の英断もあり、学校給食
では40ベクレル/kg以下とするという方針で取り組まれています。
 原発事故後、9か月も経とうとする、11月末になって、やっとここまで来た、とい
う感があります。そして、この文科省がこうした判断した理由は、多くのお母さん方、
お父さん方の行動があったからです。正直、日本のほとんどの労働組合は役に立たなか
ったとも言えます。残念です。
 では、40ベクレル/kg以下ならいいのか、という問題です。低線量被曝者の会共
同代表で「低線量被曝の脅威」(J・マーティン・グールド著 緑風出版 2011年
)の訳者でもある、竹野内真理さんは、週刊金曜日10月14日号に「ベラルーシから
フクシマへの警告 放射性セシウム内部被曝の真実」の論文を寄せています。この中ら
竹之内さんはセシウム137を1日10ベクレル食物から摂取していくと、700日(
ほぼ2年)で体内のセシウム137の濃度が1400ベクレルを超す、というグラフを
紹介しています。これは放射線防護委員会(ICRP)が作ったグラフです。

資料1 セシウム137を一度に摂取した場合と、毎日1ベクレル、および、10ベク
レルを1000日間摂取した場合の全身放射能の推移(ベクレル)。ICRP PUBLICATION
111 2009

原典は以下。
ICRP PUBLICATION111 2009年
http://www.icrp.org/docs/P111(Special%20Free%20Release).pdf
→この24ページに竹野内真理さんが訳出されたグラフがあります。

 セシウム137は体重1㎏あたり10ベクレルくらいから、子どもの心臓の筋肉細胞(心
筋)の病気を引き起こす可能性があることが言われています。(ユーリ・バンダシェフ
スキー教授)子どもではセシウム137が体重1kgあたり20-30ベクレルくらいで不整脈
が観察され、体重1kgあたり50ベクレル/kgでは生命にかかわる臓器が病気になり、
命が危険になると彼は報告しています。

 つまり、10歳で体重15kgの子どもであれば、10×15=150ベクレルのセシウム134、
137合計を蓄積しただけで心臓疾患にかかる可能性がある、ということであり、
 20×15=300 30×15=450 300~450ベクレルのセシウム134、137合計を蓄積しただ
けで不整脈になる可能性がある、ということであり、
 50×15=750 750ベクレルのセシウム134、137合計を蓄積しただけで命にかかわると
いうことです。

 先に紹介した放射線防護委員会(ICRP)が作ったグラフによれば、毎日10ベクレ
ルの食べ物を摂取し続けた場合、200日で体内のセシウム137が1000ベクレルを超えます
。このグラフには毎日1ベクレルを摂取した場合も記載してあり、この場合は200ベク
レルのすぐ下で安定していきます。

 毎日の食品の摂取量は1ベクレル以下するべきであると思います。文科省の学校給食4
0ベクレル/㎏以下という判断はこの放射線防護委員会(ICRP)が作ったグラフを
参考にしなかったのでしょうか?いえ、恐らく考慮したのだと思います。実は、「これ
くらいの放射線は安全です学派」の専門家たちは、自然放射線のカリウム40が体内にあ
り、これに比べるとセシウム134、137の放射線濃度そのものが小さいから、健康に影響
がない、という議論をしています。カリウム40は天然に存在する放射性物質であり、バ
ナナにも含まれています。体重60kgの人間では体内に4000ベクレルのカリウム40が存
在します。体重15㎏の子どもではその4分の1 1000ベクレルあるということです。こ
れと比較して、「カリウム40がそもそも1000ベクレルあっても健康に影響がないのだか
ら、セシウム134、137が合計で1400ベクレルくらいあっても健康に影響がないはずだ」
と判断したのだと思います。

 決定的な誤りだと思います。チェルノブイリ事故後のベラルーシ、ウクライナ、ロシ
アに生きる人々の健康被害の治療にあたってきた医師たちは、カリウム40と比較になら
ないくらい、セシウム134、137の毒性が強いことを報告しています。先に紹介した、ユ
ーリ・バンダシェフスキー教授はこの事実を学会で報告した後、「汚職」を理由に投獄
されました。アムネスティー・インターナショナル等の働きかけで釈放されましたが。

 11月19日に来日された、ベラルーシの医師、スモルニコア・バレンチナ先生は、鼻血
について以下のように語っています。

1.吸い込んだ事での直接鼻粘膜への影響
空気中の放射性核種→ 土壌→ 浮遊→ 鼻→ 炎症→ 鼻血
2.吸い込み+食事で、体内に回り細胞膜が破壊されることでの影響
食べ物→ 胃→ 腸→ 肝臓→ 血管破壊(血管がもろくなる)→ 鼻血
 上記の1.2のとも鼻血が出る可能性があります。空気中に放出されたストロンチウム
などの核種はいったん、土に落ちて、風に舞って浮遊して、鼻から入っていきます。
鼻血が出るということは、鼻から肺に入り、肺がんの危険性もあります。血管がもろく
なっている可能性もあり、循環器系の疾患になる可能性もあります。なので、あまく見
てはいけないのです。
          (11月23日野呂美加さん主催の医師向け学習会より)

 父が広島で被爆した被爆2世の方は、「広島では子どもが鼻血を出すと親は本当に心
配した」と語っています。肥田舜太郎先生は「鼻血と下痢の2つがあったら、内部被曝
を疑った方がよい」と語っています。

 体内に放射性物質を入れるべきではありません。

 まずは、40ベクレル/㎏以上の学校給食を出さないために、すべての食材を数ベク
レル/kg以下にするべきです。NaI(TI)シンチレーション検出器で、検出限界が3.7ベ
クレル/kgのというAT1320という機械があります。市民放射能測定所(crms)が導入し
、郡山市、福島市、神奈川県、等々で市民の力で食品の検査を行っている実績がすでに
あります。

市民放射能測定所(crms)
http://www.crms-jpn.com/

 すべての食材の放射能汚染濃度を測定し、各食材を数ベクレル/kg以下(できるだ
け0ベクレル/kgを目指す)に抑えるべきであると思います。
 
12月10日(土)川根眞也講演会 朝霞
13時30分 朝霞市立コミュニティーセンター1F集会室
主催 朝霞 ひまわりの会
朝霞・志木・和光・新座市の四市(朝霞・志木・和光・新座市)合同賛同者
※ 90名の予約人数に達しました

12月17日(土) 川根眞也お話し会 おやこ講座 子どもたちを放射能から守ろう! 会津14
:00 会津稽古堂 会津若松市栄町3番50号
主催:ふくしまおやこ講座実行委員会
連絡先 会津放射能情報センター 酒井080-5557-5407 aizu311@gmail.com
om
協賛:子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク 子どもたちを放射能から守る全
国ネットワーク 会津放射能情報センター こども未来ふくしま事務局 七代先のこ
どもたちのために行動する会 福島県教職員組合郡山支部 虹とみどりの会 ハーメル
ンプロジェクト NPOはっぴーあいらんどネットワーク 郡山の未来をつくる会
福島集団疎開裁判の会  いのちを守るお母さん全国ネットワーク   

12月17日(土) 川根眞也お話し会 おやこ講座 子どもたちを放射能から守ろう! 郡山
18:30 郡山労働福祉会館 3F 郡山市虎丸町7-7
主催:ふくしまおやこ講座実行委員会
連絡先:こども未来ふくしま事務局 森愛 090-1062-4007 entry@the148.jp
協賛:子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク 子どもたちを放射能から守る全
国ネットワーク 会津放射能情報センター こども未来ふくしま事務局 七代先のこ
どもたちのために行動する会 福島県教職員組合郡山支部 虹とみどりの会 ハーメル
ンプロジェクト NPOはっぴーあいらんどネットワーク 郡山の未来をつくる会
福島集団疎開裁判の会  いのちを守るお母さん全国ネットワーク

12月18日(日) 川根眞也お話し会 おやこ講座 子どもたちを放射能から守ろう! 福島
13:00 福島テルサ3F(つきのわ) 福島市上町4-25
主催:ふくしまおやこ講座実行委員会
連絡先:七代先のこどもたちのために行動する会 齋藤久美子 090-3362-8064
kumi-37.8.4-chan@docomo.ne.jp 
協賛:子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク 子どもたちを放射能から守る全
国ネットワーク 会津放射能情報センター こども未来ふくしま事務局 七代先のこ
どもたちのために行動する会 福島県教職員組合郡山支部 虹とみどりの会 ハーメル
ンプロジェクト NPOはっぴーあいらんどネットワーク 郡山の未来をつくる会
福島集団疎開裁判の会  いのちを守るお母さん全国ネットワーク
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